2009年4月25日土曜日

ゼロから学ぶSIP: 第01回 SIPの基本概要

SIPとはSession Initiation Protocol(セッション開始プロトコル)の略です。

SIPはIPネットワ―ク上で使われるプロトコルです。転送プロトコルにはUDPやTCPが使われるのが一般的です。通信時のセキュリティを気にする場合はTLSを使うこともあります。

SIPとは、通信するための条件を伝播する仕組みと、通信者同士で交渉し合う動作を定義したものと言えます。

SIPを使うと以下の様なことができます。

  • 通信(セッション)を開始するための条件を揃えることができます。
  • 通信条件を変更することができます。
  • 通信を終了することができます。

しかし、SIPでは、実際に通信を行うための動作は定義されていません。そのためSIPは、RTPのような、他の通信をするためのプロトコルと一緒に使われることが一般的です。

SIPは他のプロトコルと一緒に使われますが、他のプロトコルを拡張はしませんし、SIP自体が何かのプロトコルに特化しているわけではありません。

SIPを使った情報のやりとりは、必要な情報をテキスト形式で記述して交換し合うことで進められます。やりとりするSIP情報を書いたテキストのことをSIPメッセ―ジと呼びます。SIPメッセ―ジはその内容によって、リクエスト(要求)とレスポンス(応答)の2種類に分類されます。

SIPは、通信元がリクエストを出し、通信先がそれに対するレスポンスを返す、という動作を繰り返すことで、通信するための条件を決定したり、通信条件の変更をしたりしていきます。リクエストを出し、レスポンスをもらうという動作1回分をトランザクションと言います。これはデータベースの世界で使われるトランザクションと大体同意です。

SIPは現在はRFC3261(和訳)で定義されています。

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